スクール水着
学校の水着はキライ。ダッサイから。
でも、授業中はやっぱ着ないと駄目だし、プールの授業、キライじゃないし。
でもさ、でもさ・・・彼氏に見られる事考えたら、やっぱスクール水着ってイヤじゃんか・・・。
「って事で、今日の授業見学します」
「却下。」
「そんな〜〜〜!」
私の目の前で体育の小池ティーチャーはため息を吐いた。
「、せめて熱があるとか理由つけてきなさいよ」
「あ、じゃあソレで。」
「却下。」
ま、フツーに考えればそうなんだよね。
「ちぇーっ」
まぁ確かにさ、プールの度に見学するワケにもいかないんだけどさ・・・。
「失礼しましたー」
少し不貞腐れながら職員室を出る。
どうしようか・・・サボっちゃおうか?
「あ、おかえりー」
「ただいまー」
「どうだった?」
職員室の前で待ってた友達に聞かれた。
その顔は<結果はわかってる>とでも言いたげで。
「ダメ」
「やっぱなー!!」
ゲラゲラ笑われてしまった・・・。
ひどいよみんなっ!乙女心は複雑なのよっ!?
「そりゃースクール水着着たく無いって理由じゃ駄目に決まってるっしょー」
「え?なんで?かわいいのに」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
なんか今、変な声まで混ざってなかった?
一瞬、友達と顔を見合わせて、二人で恐る恐る後ろを振り返る・・・。
「き、菊丸・・・」
「ん?」
「あんたいきなり会話に入って来ないでよー!」
しかも、アンタ・・・!!
「えー!?いーじゃんか別に会話に入る位さー」
「っていうか、マニアかよっ!!」
スクール水着が好き、だなんて菊丸ファンが聞いたらそれこそ幻滅されちゃうよ・・・!?
人がいらん心配までしてるっていうのに、当の本人は・・・
「えー?なんでマニアになっちゃうのさ?」
・・・全然わかってないときたよ。
っていうか、ここ職員室の目の前なんだけど・・・いいのかなこんな会話・・・。そう思いつつ、
不思議そうな顔をしてる菊丸に、ちょっとその発言は危ないよ?って教えてあげないとイカン!
という使命感に私は駆られていた。
「あんたね、普通の年頃の男子はビキニが好きとか言うもんでしょうが?スクール水着が好きなんて言う
の、青春時代を懐かしみ過ぎて危ない趣味に走っちゃったオジサンが言うセリフだよ!?」
私なりに一生懸命説明したつもりだった。うん、私は頑張ったよ。
・・・相手が悪かっただけだ。
菊丸は、まだ不思議そうな顔したまま私に向かって言い放った。
「ビキニとかもかわいいと思うけど、スクール水着も好きなんだから別にいーじゃんか」
・・・そう、そうね・・・両方ねぇー・・・。
ちょっと一生懸命説明した自分が馬鹿みたいだとか思ってしまった。
「タカさんも、そう思うだろー?」
「「へ?」」
いきなりの菊丸の振り。
聞いてたんかいっ!?という思いでひたすら焦燥感に駆られながら後ろ・・・そう、私の真後ろに
立っているらしい、彼氏の隆を振り返った。
「あー・・・別に、どっちが好きとかは無いかなぁ」
あ、そうなんだ・・・
学校の水着以外も見てみたい、とかちょっと言ってくれるかな、そしたら海とか誘いやすくなるのに・・・
なんて思ってたんだけどなぁ。
そんな私の心の中の独り言が聞こえたのか、隆は私を見てにこっと笑った。
「ちゃん、なんでも似合いそうだし。」
なんて。
ちょっと赤くなりながら、軽く頭を掻きながら、隆は言った。
なんだよ。
・・・・・・・・なんだよっ!!
・・・授業出てやるよ。
終
20100329:気持ち校正