+通話中+
<夜10時頃電話するね!>
そう告げてきた、大事な彼女。
なんてことない、普通の日なんだけど俺が仕込みやら部活の大会が重なるせいであまり会えなくなるから
そう約束した。
そして今、時計を見ると10時丁度。そろそろだな・・・なんか、前もって宣言されると緊張しちゃうなぁ。
5分。
10分・・・
20分・・・・・・
お、おかしいなぁ・・・。いつも時間は守るのに・・・。
いや、なんか用事とかで忙しいのかもしれないし・・・そうだよな、うん。
しかし、40分経っても電話は来なくて。
かけてみても・・・いいかなぁ・・・いいよな、家にかける訳じゃないし・・・。
ピッ・・ピッ・・・ピッ・・・
そんなにかけた事あるわけじゃないのに、覚えてしまっている番号。
<プー・プー・プーッ・・・>
・・・も、もう一度・・・
<プー・プー・プーッ・・・>
どうしたんだろう・・・約束破るような子じゃないし・・・何かあったのかな?
結局、1時間経っても話し中で・・・あぁ、どうしよう・・・すごい心配になってきた。
もしかしたら、誰か何かあったのかもしれない・・・なんて、嫌な想像ばっかり膨らんで・・・。
電話一つ繋がらない事が、こんなに重要な事だなんて思った事なかった。今まで、この時間に
電話する、なんて時間まで予告された事がなかったから・・・。
そういえば・・・電話するねって言って、出来なかった事あったな・・・。
部活終わって家帰って、店の手伝いしたらいつの間にか疲れて寝ちゃって。
ちゃんも・・・こんな風に思ってたのかなぁ・・・
電話出来なかった事を次の日謝るんだけど、いつでもちゃんは笑って、
「疲れてるんだからいーんだよ」
って言ってくれて。
本当ごめん・・・ちゃん・・・。
湧き上がるのは、ただ申し訳ないって想い。
そして。
今、何してるの・・・?
チャララ〜♪
その時、メールが届いた。
ガバッって音が鳴りそうな位の勢いでケータイを見ると、着信表示は待ち焦がれたちゃん。
<ごめん・・・起きてる?>
うん!
メールを打つのももどかしくて、もう遅いから悪いかなって思いつつ電話する。
コール音がもどかしくて・・・こんなに声が早く聞きたいなんて思ったの、初めてだよ。
『タカさんっ!?本当ごめんね・・・』
聞こえてきた声は申し訳なさそうだけど、元気そうで。
俺はすごくホッとして・・・
「大丈夫だよ・・・俺さー」
『ん?どうしたの?』
「ちゃんがすごく好きだよ」
普段、照れてなかなか言えない言葉を贈った。
終
もっと言って。