二人きり












「タカさん、遊園地行きたい!!」



私は、タカさんとたまにはデートをしたかったんだ。二人で、恋人らしいデートを。

















ちゃん、何に乗りたい?」
「んーっと・・・次はね・・・」



青空の下、お弁当持参で。



「はーい!!俺、アレがいい!アレっ!!」



・・・行きに偶然出会った上、付いて来なければいいのに、大石&菊丸付き。
・・・二人きりはどこに行ったんじゃいっ!!
いや、もちろん大石は必死になって菊丸を止めたんだ。「邪魔するな」って。
でも、「いーじゃんたまにはさー」ってむくれる菊丸とそれを見て、「一緒に行く?」って言っちゃったタカさんを、
もう止める手立ては私と大石には無くて・・・。



「本当にごめん、・・・」



そう大石は呟いたけど、大石が悪いわけじゃないよ。
そう、たまにはいっかって、思う事にしたよ。・・・ゴールデンコンビと遊園地じゃぁ、Wデートって気がしないでもないし。






















お昼も食べて、散々ジェットコースターに乗って気が付けば日も傾き始めていた。



!締めにアレ乗るぞっ!」
「なにー?」



見上げた先には、定番の観覧車。
コテコテー!!っていうか、四人で乗りたくないー!!
・・・なんて言えません。



「え〜観覧車〜?」
「なんだよ、嫌なワケ?」
「別に嫌じゃないけどさー」



菊丸に無理矢理引っ張られていく私に、後ろから付いてくるタカさんと大石。
・・・あの二人保護者っぽい。
幸い観覧車はそんなに混んでなくて、前に二組カップルが居る位だった。



「どうぞ〜」
「あ、はい」



促されて、一歩前に出る。
乗り込むと、案外と狭かったのにびびった・・・四人入るのかい?



「さ、タカさん」
「え?あぁ。」



菊丸に促されてタカさんが咲きに乗り込む。もちろん、座ったのは私の隣。



「んじゃぁ、行ってらっしゃ〜い」
「「へっ?」」



のんきな菊丸の声と共に閉められる扉。
あ、アレ・・・?乗らないの?
窓から下を見下ろすと、ゴールデンコンビは地上で手を叩きあってた。



「・・・菊丸らしくないお膳立てだね」
「だねぇ」
「「・・・プッ」」



どちらともなく言い出して、笑い合う。



「うぉぉ・・・タカさん、高いよ〜」
「そりゃ観覧車だしね。ちゃん、高い所苦手だっけ?」
「いや、大丈夫だよ」



誰に見られるわけでもないのに、手をこっそり握り合って、私はどうにもいきなり訪れた二人きりの時間に
照れてしまって、外ばかり見ている。
だって・・・いきなり状況違い過ぎだよ。



「ねぇ、あのゴールデンコンビは相談し合ってたのかな?」
「何がだい?」
「この、状況。」



さぁ、なんて笑うタカさん。











なんとなく止まる会話。














顔をあげると、タカさんと至近距離で目が合ってしまって・・・。

































「はーい、お疲れ様でした〜」



いつの間に地上に戻っていたのか・・・私達の初キスは無常にも遊園地のお兄さんに遮られたのだった・・・。
・・・あと1センチだったのに・・・。



「おかえり〜どうだった?」
「最悪」



何でだよ〜せっかく〜とかぼやいてる菊丸を背に、歩き出す。
顔が真っ赤だ。
ポン、と肩に手が置かれた。見上げると、タカさんの・・・真っ赤な顔。
その真っ赤な顔で、タカさんは穏やかに、笑った。



言葉で伝えなくても、わかってる。
大好きだよ?私も、大好き。
・・・また、今度ね






































恥ずかしい。