(生方君の意識、戻って・・・良かった・・・) 事務所の現場で生方さんがいない理由を聞いた染谷は病院に駆けつけ、泊り込んでそっと寄り添った。 うなされていればゆっくりと落ち着かせるように髪を撫でて、祈る。 そんな日が数日続いたある朝、生方さんがそっと目を覚ます。 ナースコールをし、今丁度お見舞いに来た所だったと嘘を吐き、医者に大丈夫という言葉を聞いてやっと帰宅した。 ドアを閉じると全身から抜ける気力。 こんなにも大事な存在なんだと、もう友達には戻れないんだと、改めて実感した。